山岳ガイド 岡田康
       












 登山をするのに一番適した季節はいつですか?と問われれば、躊躇なく4〜5月だと答えます。
 この時期こそ山のベストシーズン!!



 下界では桜が散り、木々に緑が戻り始めるこの時期、山は冬に蓄えた雪で覆われ息を呑むほどの美しい白銀の世界を見せてくれます。
 山頂に立てば辺り一面、視界に入る山々はすべて真っ白なのです。ここに家があればなんと素晴らしい事なのだろうと私はいつも思いながら登っています。



 夏の登山道は雪で覆われ、歩くコースは決まっていません。自由気ままに好きなコースで歩けるのがこの季節のメリットです。
 夏にはうるさい藪で覆われた尾根もこの時期なら雪に覆われ快適に歩く事ができます。
 そして普段見る事の出来ない角度で、山を眺める事ができるのです。



 4〜5月の山はふんだんに雪が残っています。
 言うなれば準冬山。
 もちろんアイゼンやピッケルは必携で滑落の危険も当然出てきます。
 春山は素晴らしい世界ですが、やはり危険も潜むのです。
 だからと言っては変ですが、この時期、北アルプスの登山者は激減します。週末でもほんの僅かな登山者に会うだけでしょう。ルートの混雑なんてどこへやら。  山は本来の静けさを取り戻し、気持ちの良い登山を約束してくれます。
 さらに小屋はひっそりと佇み、まさに貸切状態と言っても過言ではないほどです。
 


 4〜5月は、気候も安定し冬ほどの寒さもありません。加えて日の出が早く、日没が遅い分たっぷりと時間を使って山を楽しむ事ができるのです。
奥穂南稜
*おすすめシーズンは、4月20日〜5月10日
1〜2名
マンツーマン+予備日タイプ
 予備日2日間設定 11万円
 予備日1日間設定 10万円
マンツーマンタイプ 9万円
公募タイプ 5万円
*ご希望のタイプをご連絡下さい。
*ゴールデンウィーク頃は、小屋泊も可能です。
*ガイドの諸経費(約16.000円は参加者で頭割りとなります。この代金にお客様のテントでの食費は含まれております。)
小淵沢駅 9:00 または
上高地(バス停を降りてすぐの松本警察署上高地臨時警備派出所前) 11:00
*時間は変更可能です。遠方の方は、お気軽にご相談下さい。
現地上高地 16:30 または
松本駅 18:30
小淵沢駅 19:30
・雪山経験者(赤岳クラスの雪山経験が必要です。)
・バリエーション経験は不要
・岩登り経験不要
・ロープワーク技術不要
初日:上高地集合→岳沢 約3時間
*岳沢でテント設営
*テントでの朝夕の食事はこちらでご準備させて頂きます。箸、スプーンは各自でご準備下さい。

二日目:岳沢→奥穂南稜→奥穂→前穂吊尾根→奥明神沢→岳沢→上高地 約11時間
*二日目の出発は4時半出発予定(起床は3時予定)
小屋泊 または テント泊
キャンセル規定をご確認の上、お申込み下さい。
こちらから
こちら⇒



 初日、雪のたっぷり残った岳沢にベースを張りましょう。周囲を山に囲まれて、とても居心地の良い所です。
 二日目、雪が緩まないうちに歩くためにも早朝出発で出かけましょう。
 雪の締まった斜面は固く、アイゼンの爪が心地よく入ります。どんどん高度を上げると明神岳、前穂高岳、西穂高岳と言った北アルプスの名峰が周囲に広がります。
 登山の疲れもなんのその。きっと素晴らしい景色が、疲れを忘れさせてくれるはずです。
 ルートは、夏場藪に覆われたマニアックルート、しかしこの時期ならたっぷりと尾根上に雪がのり快適に気持ち良く登る事ができます。
 ルート上に出てくるナイフリッジや急な雪面、ちょっとした岩場もきっとルートのスパイスとなって私たちを楽しませてくれるはずです。
 南稜を登りきった先は、奥穂高のピーク!あまりにも素敵なフィナーレ、そして山頂からは槍ヶ岳をはじめ、北アルプスの深部の景色を楽しむ事ができます。
 登った充実感と真っ白に雪をまとった穂高の山並みがきっと私たちを大満足にしてくれるはずです。




さらに詳しく装備を紹介

装備 内容 --
アウター上下 冬用のもの または 夏の雨具でもOK 
アイゼン 10本爪以上のもの *靴と合ってますか? 
手袋 アウター、インナー共に予備をご持参下さい。
シュラフ ダウンシュラフが良いですね。総重量1キロもあれば十分です。
靴下(予備も持参) ウール等、保温力のあるもの
サングラス ハードケースに入れてお持ち下さい。
テントマット エアマットでもOKです。
ストック あればかなり便利です。私はいつも使用しています。
健康保険証コピー
水筒 春は晴れると汗ばむほどの暑さです。意外とのどの渇くので500ml以上は必要です。
スパッツ ショートスパッツは不可です。
行動食 当日、集合前にご購入下さい。
アックス(ピッケル) 1本
日焼け止め この時期は特に必要です。ないと後で大変なことになりますよ!!
ハーネス 環付カラビナ→1つ、ノーマルカラビナ→1つ セットでお持ち下さい。
ヘルメット お持ちで無い場合は、レンタルも可能です(無料)
防寒着 厚手のフリースや化学繊維の衣類など
ヘッドランプ 予備電池も必ずお持ち下さい。
○・・・必要なもの  △・・・あれば便利です。但し必ずしも必要ではありません。



レンタル品
  ・アイゼン  1.000円/1プラン
  ・ピッケル(アックス)  1本 1.000円/1プラン
  ・ハーネス  無料

【 装備購入の注意点 レンタル品で代用するのもひとつの選択肢 】

 私はいつも仕事柄、お客様の装備を点検致します。
 しかし、この時にいつも残念なのが、登山の為にわざわざ新調したにもかかわらず、装備がひと昔前のものだったり、使いづらかったり・・・と良い買い物とは言えない事が度々あることです。 
 ハーネス、クライミングシューズ、アイゼンなど、「長い目で見ると使えません。」とアドバイスをして、その時だけその商品を使用し、後で買い換えられた方を私は何人も見てきました。

 登山装備は、お店で売られている以上、時として売り手の思惑が絡んでいたりします。
 本当に良いものを提供しているお店と言うのは、実際に製品を登山で使用し、その製品の良し悪しを熟知した販売スタッフが色々アドバイスしながら売っているお店だと思います。
 しかし、残念ながら全てが全てそうじゃないのが、業界の残念なところです。
 お店によっては、売れ残っているものを売ったり、スタッフに登山経験があまりなかったり、あるいはその製品を使ったことがなかったりと色々な問題があります。
  
 買われる前に、相談して頂ければ無駄なお金を使わずに済んだのにと何度も残念に思ったことがあります。登山用品は決して安いものではありません。また時として、その製品が生命を左右することもございます。
 だからこそ、確かな商品を購入し使用して頂きたいと思います。


 
迷うなら思い切って一度ご相談下さい。
 
 もし不安なら、当事務所でお貸しする装備を実際に山で使用して頂いて、私のアドバイスを交えつつ、最終的にお店で買われてみてはいかがですか?そちらの方がより確実で、納得できるのではないでしょうか?